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設備投資の返済年数は、どうやって決めていますか?

2020年8月6日

工場の建設や機械設備等の設備投資を行う際に、設備資金を銀行から融資を受けるケースが多いと思います。

その場合の「返済年数」はどうやってきめているでしょうか?
きちんと根拠をもって銀行と話をしていますか? 

今回は「設備投資借入の返済年数」について、お話をさせて頂きます。

返済年数の根拠は「減価償却期間」にある!

銀行融資における設備資金の返済原資は、(「税引き後利益」+「減価償却費」)=「キャッシュフロー」
と定めております。
ちなみに、運転資金はキャッシュフローで返済するものではありません。

となると、設備資金を借り入れで調達する際は、返済期間は償却年数に対応させることが基本です。
償却年数10年の機械設備であれば、返済期間は10年と合わせないといけません。

返済年数と償却年数が一致していないとどうなるか?


たとえば、「償却年数10年」で10,000千円の機械設備を導入する際に、10,000千円の借入をし、
「返済期間5年」での融資で調達した場合には、キャッシュフローはどうなるでしょうか?

年間銀行融資返済額は・・・2,000千円(据え置き期間なしとします)
年間減価償却費は・・・・・1,000千円(分かりやすく10年均等償却とします)
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返済原資不足額     ▲1,000千円

さきほどお話したように設備資金の借入の返済原資は、「税引き後利益」+「減価償却費」になりますから、
返済不足分▲1,000千円を、この設備が生み出す利益で埋めなければなりません。

つまり、5年間、毎年1,000千円の利益を出し続けなければ、返済はできません。
(さらにいえば、税引後利益ですので、税金を加味し、経常利益では、
およそ1,500千円を生み出さなければなりません)

もちろん、設備を導入して、1,000千円の増益が可能であれば、問題ありませんが、
多くの中小企業の設備導入では、この「利益計画の見通しの甘さ」で設備借入の返済で
失敗しているケースが見られます。

金融機関は「償却年数」を見ているのか?

金融機関の考え方は「償却年数」<「財務内容に応じた返済年数」の意識が強いことから、
「信用格付」で許容される年数を、第一に考えて提案してくるケースがほとんどです。

償却年数をフルに活用した返済年数を提示してくるケースが少ないことから、
こちら側から返済年数の根拠を提示していくことが重要になります。

金融機関の言いなりの返済年数にすることなく、設備導入側の希望年数そして、堅め堅めの
利益計画に応じた返済年数にする
ことが、設備資金導入時の必須事項です。