金融機関と対話しよう!
2020年7月21日
令和2年7月16日の日本経済新聞朝刊に、今月退任予定となった遠藤金融庁長官が、寄稿されています。
お読みになった方もいらっしゃるかと思います。
地銀の6割 変革道半ば
「新たな改革を始めて1年経過したが、道半ばだ。実感として改革が進んだ地銀は全体の4割程度という感覚だ」
との見解が出ています。
これを読んで、色々な捉え方があるかと思いますが、NikkeiFinancialでは、この寄稿文の全文が
掲載されており、その全文を読むと、変化は4割と十分な数字ではないが、旧来の金融庁と金融機関の在り方を
変えるのは非常に困難であることを考えると、少しは動き始めている・・というところでしょうか。
この遠藤長官の寄稿文には、
「監督者として振舞いつつも、当事者意識に欠けていた」
「金融庁と金融機関のコミュニケーションだ。検査結果を指摘する一方通行の行為だった」
といった、金融庁に対する指摘も記載されています。
前任の森長官時代は、どちらかと言えば「銀行に変わることを強く要求する」 言動が多かったのに比べると、
金融庁が金融機関との対話を進め、信頼関係の構築をしようとした姿勢を感じます。
その時の経済・金融状況などもありますので、どちらの方針が良い悪い、というものではなありませんが、
新型コロナウィルス蔓延の状況で、足元の資金援助をしなければ、倒産する会社も増えてしまうこと、
そのために資金を平時に比べて条件緩和して支援した結果、貸金が回収できず、貸倒になる可能性もあることという
2つの問題が出てくる現状、上からの圧力をもって、地域金融機関を従わせる・・ということも、限度があるように
思います。
ですので、
現在のような想定外・緊急化では、金融庁・金融機関が対話をすることにより、双方の考えや
現場の状況を理解しあい、お互いの信頼を持って、事業者支援に回るということは重要なことではないでしょうか。
対話が必要なのは、金融庁⇔金融機関だけではない!!
遠藤長官の寄稿文は、金融庁と金融機関という焦点の当て方でしたが、金融機関と経営者と言う観点でも、
同じことが言えるのではないでしょうか。
ここでいう対話は、単にお金貸して~、イイよ~と言うやり取りを想定していません。
会社や個人事業の実態をキチンと説明し、足元が赤字であれば、回復のために何を・いつまでに・誰が・どの様に
行うのかといったことを経営者が説明する。
それを受けて、金融機関は、資金援助だけでなく、その他膨大な情報を活かしたビジネスマッチングなど
金融機関だからこそできることが出来ないかを考える。
それが対話・・なのではないでしょうか。
金融機関と対話をするためには、単に経営者が滔々とビジョンを語ればいい訳では無く、
相手を納得させるために必要なツールがあります。
それは!!
1.決算書
2.毎月の試算表(部門別や、店舗別などになっていると、ベター)
3.資金繰表
4.借入明細(借りている所全部)
5.損益見込(=事業計画)と実績の対比表(予実管理表)
これらがあると、対話に説得力・納得感が生まれます。
特に現状のような今まで経験したことが無いような事態が起こっているときには、
損益見込と実績は、計画値・想定値を出し、実績との数字比較、その乖離原因分析がされていれば、
今後計画を変更する必要が出てきたとしても、その差額を出して、どう対処していくかを示せれば、
金融機関側も将来の余剰(不足)が理解しやすくなるため、金融機関から自社を理解してもらいやすくなります。
このような状況下、将来が予測できないから、将来の計画を立てても無駄! ということではないのです。
是非、毎月の試算表作成に加えて、予実管理も簡単でいいので、してみて下さいね。
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