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団信って入った方がいいの?

2020年11月7日

新型コロナ融資に関連したこの質問、最近、増えてきました。


  団信ってナニ?と言う方もいらっしゃるかと思います。
団信とは、団体信用生命保険のことです。
被保険者が死亡や所定の高度障がい状態になってしまって、返済不可能になったとき、
保険金がおりて弁済される保険です。

金融機関から、この団信加入の検討を勧められることがあります。
もちろん申し込み用紙をもらったからといって、強制ではなく、加入するかどうかは任意です。

どうしようかな・・と思っても、団信について詳しく説明してくれる金融機関の担当者はあまりいません。
なので、どうしたらいい?という冒頭の質問になるのです。

1.団信とは


全国信用保証協会連合会のホームページには、団体信用生命保険については、
下記のように記載されています。


保証協会団信は、信用保証協会からの債務保証を伴って融資を受けた債務者(※)が、
その債務を全額返済されないうちに、死亡もしくは所定の高度障害といった、
不測の事態に陥られた場合に、一般社団法人全国信用保証協会連合会が
生命保険会社から受取る保険金をもとに、金融機関に対する債務を弁済することにより、
事業の維持安定とともに、ご家族の安心を図ることを目的とした制度です。

※債務者が法人の場合は、その業務執行につき代表権を有する連帯保証人。

2.どんなときに保険金が出るのか


団信の保険金は、被保険者が、次のいずれかに該当した場合に支払われます。
該当要件は、日本政策金融公庫、信用保証協会ともに同じです。

(1)死亡保険金
・・・保険期間中に死亡したとき

(2)高度障害保険金
・・・融資実行後の傷害または疾病により、保険期間中に所定の高度障がい状態に
該当となったとき
(イ)両眼の視力を全く永久に失ったもの

(ロ)言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの

(ハ)中枢神経系または精神に著しい障がいを残し、終身常に介護を要するもの

(ニ)胸腹部臓器に著しい障がいを残し、終身常に介護を要するもの

(ホ)両上肢とも、手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの

(ヘ)両下肢とも、足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの

(ト)1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったか
またはその用を全く永久に失ったもの
 
(チ)1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの
 

3.団信に加入できる条件


団信に加入するには条件があり、誰もが加入できるわけではありません。
日本政策金融公庫と信用保証協会の団信の加入資格は、少し違っています。

(1)公庫の団信の加入要件

日本政策金融公庫(国民生活事業)から直接扱の普通貸付または生活衛生貸付
(経営改善貸付、生活衛生改善貸付など一部の特別の貸付は対象になりません)の融資を受けられる、
加入申込日(告知日)現在満15歳以上満68歳未満の個人事業主、
もしくは、所定の法人の代表者であって、かつ連帯保証人の方

となっています。

(2)信用保証協会の団信の加入要件

信用保証協会から債務保証を伴って100万円以上1億円以下、期間1年以上の融資を受けている、
加入申込日現在、満20才以上満71才未満の個人事業主もしくは、
所定の法人の代表者であって、かつ連帯保証人の方
 
となっています。

3.団信に加入するメリット


(1)遺族の借金返済義務がなくなります!

契約者が死亡した場合や重大な障害を負った際には、保険会社が契約者やその家族に
代わって残った債務を支払うようになっているので、遺された家族が借金を返済する義務は
なくなります。


(2)所得税の納税義務がありません!(個人事業主の場合)

通常、生命保険が満期になったことで一時金をもらった場合、その一時金は一時所得として
所得税を申告する必要が出てきます。

ですが、団信の場合は所得税の納税義務は発生しません。
 

4.団信のデメリット


いいことだらけのような団信ですが、デメリットもあります。

(1)保険料の総支払額が高くなりやすい!

団信の保険料は、生命保険に比べて、保険料の総支払額が高くなりやすいです。

保険金については、公庫の保険料(特約料)の支払目安がわかる「特約料お支払額シミュレーション」
というものがあるので、是非ご参考になさってください。

●特約料お支払額シミュレーション

https://www.dansin.or.jp/insurance/business/simulation.php

(2)健康状態によっては加入できないことも!!

基本的に団体信用生命保険の健康告知は、通常の生命保険よりも告知項目が少なく、
比較的加入しやすいです。

ですが、病気の種類や症状、経過によっては、持病や既往症を持つ方は、
団信に加入できないケースもあります。

(3)所得税での所得控除が受けられない!!(個人事業主の場合)

個人事業主の場合は、団信は生命保険料控除の対象外です。
(仮に、団信を使った場合も、通常の生命保険のように一時所得にはされないので、
当然と言えば、当然ですが・・)
ちなみに、法人の場合では、損金計上可能です。
 

5.団信と、生命保険、どっちがいい?


メリットとデメリットがありますので、団信と通常の生命保険のどちらにしようか?
となりますね。

団体信用生命保険と通常の生命保険を比べた場合、40代以下の健康な方の場合であれば、
団体信用生命保険よりも通常の生命保険で万が一の備えをした方が保険料が安くなったり、
手厚い保障を用意できるケースも少なくありません。

団信に加入する前に、懇意にしている生命保険会社の担当者に相談すれば、
より有利になるかもしれません。

ですので、事前に、団信と通常の生命保険を比較検討が必要です!
 

6.で、団信は入った方がいいの?


ここからは、個人的見解です。

団体信用生命保険は、借主が亡くなったときに保険金によって返済を行う制度です。
融資は相続財産になるため、借主が亡くなった際は、相続人に返済義務が生じます。
法人の場合は、代取保証が相続となります。

団信により故人が遺した債務を遺族が負わなくて済むのは、大きなメリットです。
とはいえ、保険料は安くないため、借主が亡くなったときに返済に心配がない状況、
相続人がいないといった場合は、団信に入る必要はないと思います。



加入するかしないかは、事業主や代表取締役の考え方ひとつ。
必要かどうかは、ご自身の状況をよく考え、判断して下さい。