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コロナ借入資金は残っていますか?

2021年3月30日

2020年からのコロナ関連融資で、調達した資金は手元に残っていますか?


A 「緊急事態に備えるために資金調達を行ったのだから、そのまま残っているよ!」

B 「運転資金として調達したのだから、使ってしまってもうないよ!」

Aの方は、 新型コロナウイルス感染症の影響を受けたとはいえ、
自社努力により収益改善をされたのではないですか?

反対に、Bの方は、 収益改善が出来ていないのではないですか?
コロナを言い訳にして、何もしなかったのではないですか?
資金ができた事で、一安心したのではないですか?

調達した資金の一部で、日々の仕入などの支払いもできて、
何となく資金繰りが改善された様な気持ちになっていませんか?

でも・・・それで大丈夫でしょうか?

良く言われることですが、金融機関は 晴れた日には傘は貸してくれるけど、
雨の日には傘を貸してくれません。

上記が何の例えかというと、返済できる見込みのある先にしか貸してくれない
ということです。
本来はそのような考えなのですが、未曾有のコロナだから、
雨の日でも傘を貸してくれたのでした。


緊急事態宣言も、令和3年3月22日全ての地域で解除されました。
これで、ワクチン接種がいきわたり、コロナ前と完全に同じに戻らないにしても、
ある程度収束となれば、緊急時のような緩くて微妙な返済状況は許されなくなります。
そうなると、Bの方はにとっては、新型コロナウイルス感染症の収束が本当の
苦しさの始まりではないでしょうか? 

金融機関目線での位置づけは・・

金融機関目線を用いると、事業をされている方は、下記のような階層に
分けられるかと思います。
ご自身は、どこに該当されますか?

1.金融機関が、好条件で資金調達の提案をしてくれる
 設備投資、資金調達も計画的に実施されており、財務面に問題がなく、
毎期黒字が計上できている。
金融機関からの資金調達は、プロパー融資のみでまかなえている。

   2.金融機関が、保証協会付融資で資金調達の提案をしてくれる
 資金が必要になれば、財務面に少し問題(赤字)があっても、
保証協会付融資であれば、借入ができる。

3.金融機関から、もうこれ以上の資金調達は難しいと言われている
 資金が必要になれば、財務面に少し問題(赤字)があっても、今までは
保証協会の保証付きで資金調達が出来ていた。
でも、保証協会様の保証が得られなくなったため これ以上の資金調達は
難しいと言われている。

4.金融機関からの資金調達ができずに、条件変更をしている  
 資金調達ができないため、社長からの借り入れなどで何とか資金繰りをしている。
資金調達ができない事で、自己資金も少なく、通常の条件での支払いが難しい。

アフターコロナでは?

1の方は・・・特には問題ナシ。
2の方は・・・財務改善が行えれば、問題ナシ。
3の方は・・・注意が必要。
4の方は・・・出口を見つける必要アリ。

なぜアフターコロナを考えなければならないのか?

答えは、コロナ禍の資金調達が通常とは違い、超簡単に行われたからです。
 
もっと言いますと・・
国策として提供された「雨の日にも傘をかしてくれたという事実」の要件は、
「コロナ禍の影響で売上が落ちたので、お金貸してください」のみであり、
コロナによって売上減少であれば、それだけで簡単に、資金調達ができたからです。
 

では、今後はどうなるのか?

アフターコロナは、徐々に平時に戻ることが予想されます。
それと共に、金融機関の考え方も平時に戻り、平時に実施される「晴れた日にしか傘を貸してくれない事実」が
出てきます。

晴れの日の傘の要件は、返済原資の有無であり、事業体の健全性が問われてくるのです。

ここで、上記が1ではなかった方のうち、P/Lが健全化できそうな場合です。
国の対応として考えられるのは、コロナ禍で生じた赤字は特別損失と見なし、
返済を超長期 で引き延ばせる施策を打ち出してくるかもしれません。
P/Lを精査され、新規の融資も実施しながら、積極的な支援も期待できるかもしれません。

ですので、コロナ禍でダメージを受けたとしても、できるだけ短期間に黒字回復を
行う必要があります。

では、P/Lが健全化できそうにない・・という場合です。
上記と同様に、仮に返済を超長期まで引き延ばせる施策が出ても、健全ではない P/Lに対する
新たな融資は難しです。
よって、リスケを繰り返しながら時間を稼ぐことになりそうです。
その中で、健全化率が低ければ、最終的にはご自身の事業を整理することになる
可能性も出てきます。

令和3年4月以降、有事「雨傘」から平時「日傘」に、徐々に転換するプロセスを迎えれば、
コロナ禍で生じた損失補填のための融資返済に迫られます。

数年以上経過し、平時に完全に戻った 時には、思わぬ苦境に立たされる可能性も
あります。
そのようなことにならないように、健全化への第一歩が必要です。