MENU

秋口からのコロナ融資返済で、どうなる?

2022年5月4日

2022年9月には、20万件以上のコロナ融資返済がスタートすると報道などで、
言われています。

2021年3月迄に、民間金融機関でのコロナ対策融資の受付は終了していますので、
元本返済期間が終了したものから、順次元本の返済がスタートすることとなります。

全国地方銀行協会の発表では、今年の9月末には20万件以上の返済が始まるとされており、
コロナ禍からの回復が不透明な企業にとっては、資金繰りに悪影響を及ぼすことが
懸念されます。

コロナ融資の返済は優先される!


コロナ対策融資は、政策的に中小企業の経営をコロナ禍から守るため、
財務評価その他については余り問わずに、できるだけ広く融資を行う
という名目で行われました。

その代わり返済については、他の融資よりも 優先的に返済をして
もらう形になっています。
無理して出してあげた融資だから、他のものよりも先に返してよね!ということです。

金利・保証料が実質ゼロであることから、借り手としては返済を後にしたい所ですが、
制度としては、その希望には沿っていないことになっています。

そのため、何が起こるかというと(既に早くも起こり始めていますが・・

1.コロナ対策融資は返済条件の通り、返済を始めるが、
他融資についてはリスケを行い、会社としての返済金額を抑制する。

2.全ての融資に対してリスケ、既にリスケをしているのであれば再リスケを行い、
返済金額を抑制する 。

3.返済は現状の返済条件の通りに行うが、別途新規の融資を受ける

現実的には、返せる金額以上には返せないのでどうしようもないよ・・、ということです。

早めの相談開始!

上記のようなことは、会社だけの判断で出来るものではありません。
借りている金融機関から、OKをもらう必要があります。

金融機関側も、融資先のそれぞれの実情を考慮してくれようとしています。
ですので、それぞれの実情を金融機関に伝える必要があります。


「いくらの返済ならできるとして、どうしてそうなったのか?」
「その状況はいつまで続く見込みか? 将来的な返済は、どの様にするつもりか?」
といったことを、金融機関が納得できるように、伝えなければなりません。

そうだ、今月から返済猶予の期限が終わって、返済が始まから、声かけておこうか・・
では遅いということがお分かりかと思います。
金融機関からすれば、今月返済開始するのに、突然言われても、いいとも悪いとも言えないし、
対応ができない!!ということになります。
場合によっては、金融機関からの信頼を失う事態にもなりかねません。

返済開始の2~3ヶ月前には、 金融機関に状況を伝えて、返済をどのように
行っていきたいのか・・といったことを相談したほうがスムーズです。

少し感染者は減ってきていて、GWも何の規制もないゴールデンな状況になっていますが、
それでも日々の東京の感染者は数千人と高止まり。
この状況がいつまで続くのかは誰にも分からないので、余裕をもった返済を行って、
資金不足にならないことが、今後ウィズコロナ・アフターコロナでは重要です。